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物語の心情と変化

国語物語文の心情小4〜(中学受験の物語文の基礎)41問

気持ちの手がかり・会話文の読み方(言い方・「……」・言いかけてやめる・本心と反対のことば)・出来事→受け止め→気持ち・心情の変化ときっかけ・心情の記述

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この教材でできるようになること

レッスンの内容

レッスン1 気持ちはどこに書いてある?

気持ちのことば・行動・会話文(言い方・「……」)・情景

めやす20分

レッスン2 出来事→受け止め→気持ち

気持ちと行動の理由・気持ちのえらび方

めやす20分

レッスン3 心情の変化ときっかけ

はじめと終わりをくらべる

めやす15分

レッスン4 記述で心情を説明する

出来事・受け止め・気持ち/3つの型

めやす20分

例題を1問やってみよう

説明用の物語「にじんだ絵」

図工の時間、わたしは、家の近くを流れる川の絵をかいていた。あと少しで仕上がるというとき、筆をあらう水の入ったバケツに、ひじが当たった。水がこぼれて、画用紙の右半分に広がり、青と緑の絵の具が、ぼんやりとにじんでしまった。

「どうしよう……。」一時間かけてかいた絵が、たった一しゅんでだめになってしまった。くやしくて、なみだが出そうだった。わたしはうつむいたまま、しばらく動けなかった。まどの外では、朝からの雨が、まだしとしととふり続いていた。

そのとき、となりの席のはるかが、わたしの絵をのぞきこんだ。「わあ、このにじんだところ、雨の日の川みたい。本物の水が流れているように見えるよ。」わたしは顔を上げて、もう一度、画用紙を見た。言われてみると、にじんだ青は、雨にけむる川の水面のように見えた。「ほんとうだ……。」と、わたしは小さくつぶやいた。

わたしは細い筆を取り、にじんだところに、雨のしずくを一つずつかき足していった。チャイムが鳴るころには、絵は「雨の日の川」になっていた。わたしは、その絵を少し高く持ち上げて、はるかに見せた。むねの中が、ぽっとあたたかくなった。ふと見ると、まどの外の雨は、いつのまにか小やみになっていた。

この教材のために書いたオリジナルの文章です。

「にじんだ絵」の第3・第4段落の次の文は、「わたし」の気持ちの手がかりのうち、どれにあたりますか。それぞれ選びなさい。

①「『ほんとうだ……。』と、わたしは小さくつぶやいた。」

  1. ア気持ちを表すことば
  2. イ行動・体のようす
  3. ウ会話文・心の中のことば
  4. エ情景(景色・天気・音)

②「わたしは、その絵を少し高く持ち上げて、はるかに見せた。」

  1. ア気持ちを表すことば
  2. イ行動・体のようす
  3. ウ会話文・心の中のことば
  4. エ情景(景色・天気・音)

③「むねの中が、ぽっとあたたかくなった。」

  1. ア気持ちを表すことば
  2. イ行動・体のようす
  3. ウ会話文・心の中のことば
  4. エ情景(景色・天気・音)

④「ふと見ると、まどの外の雨は、いつのまにか小やみになっていた。」

  1. ア気持ちを表すことば
  2. イ行動・体のようす
  3. ウ会話文・心の中のことば
  4. エ情景(景色・天気・音)
答えと解き方を見る

答え ① ウ 会話文・心の中のことば ② イ 行動・体のようす ③ イ 行動・体のようす ④ エ 情景(景色・天気・音)

わかっていること 気持ちの手がかりは4つ:気持ちを表すことば/行動・体のようす(体の感じもふくむ)/会話文・心の中のことば/情景(景色・天気・音)。

考え方 手がかりの種類が分かると、「うれしい」と書かれていない文からも、気持ちを読み取れる。①は「」のことば、②は体の動き、③は「むねの中が…あたたかく」という体の感じ、④は天気(景色)。どれも、はるかのことばのあとの、明るくなった気持ちを表している。

  1. 「」がついている→会話文・心の中のことば(①)
  2. 人物の体の動き→行動・体のようす(②)
  3. 体の中の感じ(むねがあたたかい・体が軽いなど)→これも行動・体のようす(③)
  4. 天気・景色・音→情景(④)

たしかめ 4つの文が、どれも「うれしい・明るい」という同じ向きの気持ちを表していて、たがいに合っているか。

よくあるまちがい

よくあるつまずき①「自分ならこう思う」で答える(本文に書かれていない)。
② 情景だけ で決めつける(雨=かなしい、とはかぎらない。気持ちのことばや行動と合うかをたしかめる)。
③「うつむいた」を「下を見た」と読んで終わり、気持ちに言いかえない。
よくあるつまずき(会話文)会話文のことばを、そのまま本心だと決めつける(「べつに、いいよ。」でも、本当はよくないことがある)。
「……」を読みとばす(ことばにつまった「間」にも、まよい・とまどい・むねがいっぱいの気持ちが出る)。
よくあるつまずき出来事だけを答えて、受け止め をとばすこと。「水がこぼれたからくやしい」だけでは、なぜくやしいのかが分かりません。「一時間かけた絵が だめになってしまったと思った から」まで言うと、理由がはっきりします。
よくあるつまずき①終わりの気持ちだけを答えて、「何から何に」変わったかになっていない。
②きっかけに、気持ちが変わった あと の出来事を選ぶ(「雨が小やみになった」はきっかけではない)。
③きっかけを、本文にない出来事にする。
よくあるつまずき(記述)① 気持ちだけ 書く(「うれしかった。」)→出来事・受け止めがなく、理由が分からない。
② 本文にない出来事 を書く(「先生にほめられたから」)→出来事と受け止めの点は入らない。
③出来事と気持ちだけで、受け止め がない→なぜその気持ちになったのかが弱い。
④問いに合わない文末(「なぜ」には「〜から。」、「どんな気持ち」には「〜気持ち。」)。

教材のつくり

説明と例題 → 手助けつき(3段階のヒント)→ 自力 → 確認テスト → 数日あとにもう一度、の順で身につけます。まちがえたときは「どこでつまずいたか」を聞き返します。

段階問題数
手助けつき練習8問
自力の練習13問
応用4問
確認テストA5問
確認テストB5問
後日の確認6問

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出典・この教材の範囲

この教材では、短い物語(約510〜770字)を使って、気持ちの手がかり・気持ちと行動の理由・心情の変化・心情の記述をあつかいます。人物像・主題・比喩や象徴などの表現の読み取りは、この教材ではあつかいません。

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