物語の表現と主題(情景・表現技法・伏線と象徴)
情景描写と気持ち・直喩と隠喩と擬人法・倒置法・体言止め・くり返し・表現の効果・伏線・象徴・題名・主題のとらえ方と選択肢の吟味・表現と主題の記述
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この教材でできるようになること
- 情景描写 が表す気持ちを、行動や会話と合わせて読み取れる
- 表現技法 を見分け、その効果を説明できる
- 伏線 と、くり返し出てくるもの(象徴)の意味をとらえられる
- 主人公の変化から 主題 をとらえ、主題の選択肢を吟味できる
- 表現の効果・象徴の意味・主題を 記述 できる
レッスンの内容
レッスン1 情景描写を読む
景色は気持ちと重なる/行動と合わせて確かめる
めやす15分
レッスン2 表現技法とその効果
直喩・隠喩・擬人法・倒置・体言止め
めやす18分
レッスン3 伏線・象徴と主題
くり返し出てくるもの/変化から主題へ
めやす20分
レッスン4 表現・主題を記述する
何を・何を表す・根拠
めやす18分
例題を1問やってみよう
説明用の物語「青いびん」
海ぞいの町に住むぼくとそうたは、夏になると毎朝、浜辺でシーグラスを拾った。シーグラスは、波にけずられて丸くなったガラスのかけらだ。拾ったシーグラスは、そうたの家のまどべに置いた青いびんに、少しずつためていった。
八月の終わり、そうたが遠くの町へ引っこすことになった。その話を聞いた日、ぼくは、何も言わずに家に帰った。空には、低い雲が重くたれこめていた。むねの中に、ぽっかり穴があいたようだった。
引っこしの前の日、そうたが、あの青いびんを持って、ぼくの家に来た。「これ、しゅんが持っていて。」「いらないよ。そうたが持っていけばいい。」ぼくは、びんを見ないようにして言った。そうたは、しばらくだまっていたが、やがて、びんをげんかんのくつ箱の上に置いて、帰っていった。
その夜、ぼくはなかなかねむれなかった。まくらもとに持ってきたびんを、電気スタンドにかざしてみた。青、緑、白のかけらが、光を受けて、星のようにかがやいた。どのかけらにも、そうたと二人で浜辺を歩いた朝がつまっていた。
次の朝、ぼくはびんをかかえて、そうたの家まで走った。トラックの前で、そうたがふり返った。「びん、半分ずつにしよう。そうたの分は、これに入れて持っていってよ。」ぼくは、ポケットから出した小さなふくろに、シーグラスを半分うつした。雲の切れ間から朝日がさして、浜辺の方から、風がぼくたちのせなかをおした。
この教材のために書いたオリジナルの文章です。
「青いびん」の情景について答えよう。
①第5段落「雲の切れ間から朝日がさして」と重なる「ぼく」の気持ちは?
- アまだ別れを受け入れられない気持ち
- イ別れを受け入れ、前向きになった気持ち
- ウ朝早く起きて、ねむい気持ち
②①のように言えるのは、同じ場面のどんな行動と合っているから?
- アびんを半分ずつにしようと、自分から言った
- イ何も言わずに家に帰った
- ウびんを見ないようにした
③情景の読み方として正しいものは?
- ア情景は、気持ちとは関係がない
- イ人物の行動や会話と合わせて、気持ちを確かめる
- ウ雲が出ていれば、いつも悲しい気持ちだと決める
答えと解き方を見る
答え ① イ 別れを受け入れ、前向きになった気持ち ② ア びんを半分ずつにしようと、自分から言った ③ イ 人物の行動や会話と合わせて、気持ちを確かめる
考え方 ①第2段落の「低い雲」から、第5段落の「朝日」へ。②同じ場面で、自分から「半分ずつにしよう」と言っている。③情景は、行動や会話と合わせて読む。
- ①第2段落の雲とくらべる
- ②同じ場面の行動
- ③決めつけない
よくあるまちがい
場面の終わりの情景 は、気持ちの変化を表すことが多い(第2段落の雲→第5段落の朝日)。
効果を「分かりやすくするため」だけで終わらせない。何の気持ち・ようす を強めているかまで書く。
本文にない 教訓(「引っこしはしないほうがよい」)を選ぶ。
「思い出が大切だから。」のように、だれとの・どんな 思い出かが分からない。
教材のつくり
説明と例題 → 手助けつき(3段階のヒント)→ 自力 → 確認テスト → 数日あとにもう一度、の順で身につけます。まちがえたときは「どこでつまずいたか」を聞き返します。
| 段階 | 問題数 |
|---|---|
| 手助けつき練習 | 7問 |
| 自力の練習 | 9問 |
| 応用 | 5問 |
| 確認テストA | 6問 |
| 確認テストB | 6問 |
| 後日の確認 | 6問 |
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出典・この教材の範囲
本文はすべて、この教材のために書いたオリジナルの物語です。詩や短歌・俳句の表現技法は、別の単元で学びます。