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古典②説話を読む(今昔物語集・宇治拾遺物語・十訓抄など)

国語慣用句・ことわざ・語彙小5〜小6(中学受験の古典)39問

説話とは(仏教説話・世俗説話・教訓)・今昔物語集・宇治拾遺物語・十訓抄・古今著聞集・沙石集・話の流れ(いつ・どこ・だれ・結末)・主語の補い方(て/を・に・ば・ど・敬語)・会話文と心の中のことば(と言ふ・とて・と思ふ)・説話の古語(おどろく・いらふ・わびし・あさまし・心もとなし・ゆかし・おぼえ)・係り結び・結びの省略(とぞ・にや)・教訓と評・現代語訳とのくらべ方・掛詞・児のそら寝・絵仏師良秀・大江山・仁和寺にある法師・鬼に瘤取らるる事

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この教材でできるようになること

レッスンの内容

レッスン1 説話と説話集・話の流れ

仏教説話と世俗説話/今昔・宇治拾遺・十訓抄・古今著聞集・沙石集/いつ・どこ・だれ

めやす16分

レッスン2 主語と会話文

「て」は同じ人・「を・に・ば・ど」でかわる/と言ふ・とて・と思ふ

めやす18分

レッスン3 古語と係り結び

おどろく・いらふ・あさまし/ぞ・なむ・や・か→連体形、こそ→已然形

めやす18分

レッスン4 結びの教訓・評と現代語訳

となむ語り伝へたるとや・とぞ・にや/訳でおぎなうことば・掛詞

めやす16分

例題を1問やってみよう

説明用:『宇治拾遺物語』「児のそら寝」(前半)

これも今は昔、比叡の山に児ありけり。僧たち、宵のつれづれに、「いざ、かいもちひせむ。」と言ひけるを、この児、心寄せに聞きけり。さりとて、し出ださむを待ちて寝ざらむも、わろかりなむと思ひて、片方に寄りて、寝たるよしにて、出で来るを待ちけるに、すでにし出だしたるさまにて、ひしめき合ひたり。

『宇治拾遺物語』「児のそら寝」。古典の本文は、著作権の保護期間が終わったものを、学校の教科書で一般的な形で引いています。現代語訳・注は、この教材のために書いたものです。

現代語訳:これも今となっては昔のことだが、比叡山(の延暦寺)に、ひとりの児がいた。僧たちが、日がくれてまもないころの退屈なときに、「さあ、ぼたもちを作ろう。」と言ったのを、この児は、楽しみにして聞いていた。そうかといって、できあがるのを待って寝ないでいるのも、よくないだろうと思って、(児は)部屋のすみに寄って、寝ているふりをして、できあがるのを待っていたところ、(僧たちは)もうできあがったようすで、がやがやとさわいでいる。〔注〕これも今は昔=『宇治拾遺物語』では、前の話に続けて「これも(今となっては昔のことだが)」と書き出す話が多い。児=寺にあずけられて、学問や行儀を習っていた子ども。かいもちひ=ぼたもち(おはぎ)のような食べ物。

「児のそら寝」(前半)を読んで、話の流れと説話集について答えよう。

①話の中心になる人物(だれ)は?

  1. アこの話の書き手
  2. イ比叡の山にいた児
  3. ウ比叡の山でいちばんえらい僧

②話の場所(どこ)は?

  1. ア比叡の山(のお寺)
  2. イ児の生まれた家
  3. ウ京の都の大通り

③この話がのっている『宇治拾遺物語』は、いつごろの説話集?

  1. ア江戸時代のはじめごろ
  2. イ平安時代のはじめごろ
  3. ウ鎌倉時代のはじめごろ
答えと解き方を見る

答え ① イ 比叡の山にいた児 ② ア 比叡の山(のお寺) ③ ウ 鎌倉時代のはじめごろ

考え方 ①「比叡の山に児ありけり」と紹介され、そのあと児の行動が続く。②「比叡の山に」の「に」は場所。③『宇治拾遺物語』は鎌倉時代のはじめごろの説話集。

  1. ①「〜ありけり」で紹介される人物
  2. ②場所を表す「〜に」
  3. ③説話集の表

よくあるまちがい

よくあるつまずき『今昔物語集』(平安時代の終わりごろ)と『宇治拾遺物語』(鎌倉時代のはじめごろ)の時代を入れかえる。
お寺やお坊さんが出てくるかどうかで、仏教説話と決めてしまう→話が 何を伝えているか で考える。
よくあるつまずき「と言ひて」の「と」や「言ひて」まで、会話文に入れてしまう。
「〜て」でつながっているのに、とちゅうで主語をかえてしまう。
「〜と思ひて」の中身(心の中のことば)を、声に出したことばと取りちがえる。
よくあるつまずき「こそ」の結びを「〜ける」にしてしまう(こそ→已然形「〜けれ」)。
文の終わりにある「〜か。」「〜ぞ。」は、係り結びの結びをさがさなくてよい(問いかけ・強めの言い方)。
「あさまし」を「浅い」、「年ごろ」を「年齢」と読んでしまう。
「〜ぬ」(〜てしまった)と「〜ず」(〜ない)を取りちがえる。
よくあるつまずき本文にない教訓や、言いすぎの教訓(「〜はすべて〜だ」)を選ぶ。
話の中の人物のことばを、書き手の評と取りちがえる。
訳で( )におぎなわれたことばが、原文にもあると思ってしまう。

教材のつくり

説明と例題 → 手助けつき(3段階のヒント)→ 自力 → 確認テスト → 数日あとにもう一度、の順で身につけます。まちがえたときは「どこでつまずいたか」を聞き返します。

段階問題数
手助けつき練習7問
自力の練習9問
応用5問
確認テストA6問
確認テストB6問
後日の確認6問

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出典・この教材の範囲

あつかうこと:説話とは・五つの説話集・話の流れ・主語の補い方・会話文と心の中のことば・説話によく出る古語・係り結びと結びの省略・教訓と評・現代語訳とのくらべ方・掛詞。あつかわないこと:助動詞の意味と活用の全体・敬語の種類の細かい区別・係り結びの流れ(消滅)・漢文。古典の本文は、著作権の保護期間が終わった作品を、学校の教科書で一般的な形で引いています(写本によって少しちがう形があります)。「絵仏師良秀」は、一部を省いて(中略)のせています(省いた部分のあらすじは注に書いています)。「大江山」は、話のあとに続く書き手の評の一文を省いています。『徒然草』は随筆ですが、説話と同じ形の段として読みます。現代語訳・注・問題・解説は、この教材のために書いたものです。

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